導入事例

デロイト トーマツ ファイナンシャルアドバイザリー合同会社

書類や面接だけでは難しい
“データサイエンティスト”の見極めが可能に。
データ分析の技術力とコンサルティング素養を
兼ね備えた人材の採用に成功。

  • Track Test
  • スキルアセスメント

少数精鋭のチームメンバーとして、コンサルティングやアドバイザリーの素養と、即戦力として活躍できるスキルを持つデータサイエンティストを求める同社。だが、面接では業務の基礎となるデータ分析能力のスキル評価に課題を抱えていた。その状況を変える一手として同社はTrack導入を決断。求める技術力を備えているかを一次面接前に双方が確認できる採用フローが実現した。

  • 課題
    現場のデータサイエンティストが書類選考や面接を実施していた。
    時間的な制約もあり、効率的なスキル評価が課題に。
  • 解決策
    技術力の評価をスキルテストで効率的かつスピーディーに。
    面接でテスト内容の深堀りをすることで、
    入社後に必要な教育レベルも把握。
  • 成果
    スクリーニングの効果でスキルマッチがようやく実現。
    導入初年度の入社者の質も安定し、現場からは安心の声。

課題

現場のデータサイエンティストが書類選考や面接を実施していた。
時間的な制約もあり、効率的なスキル評価が課題に。

デロイト トーマツ ファイナンシャルアドバイザリー合同会社(以下、DTFA)は企業のM&Aにおいて戦略から統合後までを支援する「M&Aアドバイザリー」、事業再生や不正関連を支援する「クライシスマネジメントビジネス」、他社とのエコシステム構築や新規事業創出支援を担う「イノベーションビジネス」の3つを軸としています。

これらの領域は企業にとっても社会的にも重要度の高い課題であり、当社のデータサイエンティストにはこうした企業にとって重要な局面でアナリティクスを組み込み、分析を高度化・効率化し、的確な意思決定を支援するための実務経験・能力やアドバイザリーの素養が求められます。

そのような中で、当社アナリティクスチームは約20名という少人数体制です。うち1/2がマネジメント層と新卒採用者でしたので、中途採用では即戦力人材を求めており、「データサイエンティストを目指したい」というレベルの方を教育するリソースは割けない現状がありました。

そのため、当初は一次面接の前半30分でコンサルティングのケーススタディを行い、同時にデータ分析の技術力を見極めるためのデータサイエンティスト2名による実務経験確認を行っていました。さらに二次面接でも2名のデータサイエンティストを同席させて、実務の経験がどの程度あるのかなどをしっかりとチェックする体制にしていたのです。

“でも、面接だけでは本当の実力を見極めることが難しく、入社後に当初の期待値とのギャップが生じました”

前職でのデータ分析実務は主にExcelで、SQLやPythonなどの技術を実際にはほとんど触ったことがなかったというケースもあったのです。この状態での入社は双方にとって不幸なことで、即戦力を求める現場からは「任せられる業務が限定的だ」という声があがり、入社した方自身も想像していた活躍とはほど遠い現状に悩んでしまっていました。

この悪循環に対処すべく、私たちは当社とよりマッチ度の高い人材に出会うことのできる採用手法を探していました。そこで、基礎的な技術力を客観的に測定して、入社前に想定した教育レベルと現実のギャップを無くす解決策として浮上したのがコーディングテストの導入でした。

解決策

技術力の評価をスキルテストで効率的かつスピーディーに。
面接でテスト内容の深堀りをすることで、
入社後に必要な教育レベルも把握。

複数のコーディングテストサービスを検討した中でTrackを選んだのは、試験受験者の順位がわかるため候補者の比較がしやすく、採用の意思決定をスピーディーにできると考えたからです。

加えて重要だったのが、テスト領域の幅広さです。当社ではフルスタックエンジニアなど多数の職種のIT人材も募集しています。データサイエンティスト採用で抱える実務能力測定の課題は他職種でも変わりありませんので、あらゆる職種で使えるポテンシャルは魅力的でしたね。また、「ジュニアアナリスト」「アナリスト」「シニアアナリスト」といった職位に合わせた問題設計ができること、実際の案件に合わせた問題のカスタマイズにも可能性を感じていました。

導入決定後は現場のデータサイエンティストたちに基礎レベルの問題を設定してもらい、併せて採用フローも変更しました。書類審査後にコーディングテストを行い、一次面接ではケーススタディの代わりに、口頭でテスト内容の深掘りを行うことにしたのです。これは、たとえ答えが間違っていたとしても、思考の過程がわかれば業務に対応できる技術力や伸びしろの有無を判断できると考えたからです。

“そのため、テスト受験後も全員に面接に進んでいただくことにしたのですが……テストの出来が芳しくない方が一次面接を辞退するケースも想定していたより出てきました。”

正直、この現象は本当に想定外で驚きました。「Excelでデータ分析をしていた」というような候補者の方の立場に立つと、テスト受験時点で「スキルマッチしていないから入社しても活躍は難しい」と判断できるようになったと言えるのかもしれません。

ある程度のスコアを取れている方は、面接でも確認することでミスマッチを防ぐことができ、採用は非常に効率化されました。

成果

スクリーニングの効果でスキルマッチがようやく実現。
導入初年度の入社者の質も安定し、現場からは安心の声。

データを活用したコンサルティング案件でプロジェクトマネージャーの役割を担うためには、やはり基礎となるデータ分析の技術力が欠かせません。実際に要求される実務能力は候補者の方にとって見えづらかったのだと思いますが、Track導入によってそれが明確になり、その点が解消されました。

また、データ分析の技術が突出して高いものの「データ分析だけをしたい」という方は、アドバイザリー業務を担っていくことになる当社には合いません。この点も、面接でミスマッチが起きないよう確認できる採用フローになっていると思います。

“導入のおかげでデータサイエンティストとしての力量に大きなズレがなくなり、案件へのアサインの参考にもなっています。”

コーディングテスト導入後の中途採用人数は前年度と比べてほとんど変動はありません。しかし、導入以前とくらべて実務能力と現場の教育コストにギャップがなくなり、人材の質が安定したことが非常に大きな変化でした。チームとしては安心して新メンバーを迎え入れることができるようになり、ご本人もイメージと大きなズレがなく活躍してもらえるので、採用試験がきちんと機能するようになったと感じています。

とはいえ、まだまだTrack導入は始まったばかりです。外国籍の方向けの方策、コンサルティング素養を測る問題の検討、他職種での活用など、やりたいことは数多くありますが、明確には決まっていません。Trackのポテンシャルは強く感じているので、社内の他部門とも連携することで最大限活用していきたいですね。

デロイト トーマツ ファイナンシャルアドバイザリー合同会社
デロイト トーマツ グループおよびデロイトネットワークのメンバーの一員として、日本におけるファイナンシャルアドバイザリーサービスを担うデロイト トーマツ ファイナンシャルアドバイザリー合同会社。「日本のビジネスを強く、世界へ」をコーポレートスローガンとして掲げ、収益構造を変革するためのM&Aや企業再編・不正調査など、企業が直面する重要な課題の解決を支援している。アナリティクスメンバーが所属するDigital部門はこれらの課題に対してテクノロジーによるオペレーション変革の支援を行う。
  • 橋本 久見 様
    Digital部門
    Senior Vice President

    新卒でDeloitteロサンゼルスオフィスに入社。米国公認会計士として税務・監査業務に従事した後、2014年にDTFA入社。M&Aの財務デューデリジェンスを担当。2018年のDTFAアナリティクスチームの新設に伴い、志願して異動。2020年にIT・オペレーションを専門とするチームと統合してDigital部門となった現在も、アナリティクスチームの人材採用・育成及びチームマネジメントに注力している。

この企業で利用している
製品・サービス

Track Test
Track Testは、エンジニアのプログラミングスキルをテストし、データに基づいて採用を決定するための技術採用プラットフォームです。

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