2017.06.30

入社後に飛躍的成長を遂げる
エンジニアとは

「スキルアップのためのスキル」を
持っているかが鍵

Contents

1 ポテンシャル採用に注力する新卒採用の潮流
2 メキメキ成長をしていく人材とそうでない人材
3 エンジニアの成長を加速するために必要な3つの成長メタスキルとは
3.1 1. コンセプチュアルスキル(概念化能力)
3.2 2. テクニカルスキル(技術を理解する能力)
3.3 3. ヒューマンスキル(セルフコントロールスキル)
4 成長メタスキルを採用基準や研修に盛り込むことがポテンシャル採用成功の鍵
4.0.1 関連コンテンツ

ポテンシャル採用に注力する新卒採用の潮流

こんにちは。trackチームの新田です。
先日、エンジニア採用の質を劇的に向上させた各社の選考手法の裏側【Code Summit vol.001】というイベントを開催し、エンジニア採用に力を入れられている企業様 約50社をお集めし、トークセッションを実施したのですが、
「現状のスキルよりも入ってからどれほど成長できるかが重要」
と、いわゆる「ポテンシャル採用」を実施している企業様が多くいらっしゃるのを見受けました。(※約50社に実施した事前アンケートのうち、80%の企業様がポテンシャルを注力してみているという結果でした)
エンジニアの母数が限られ、人材のレッドオーシャン化が進む状況の中で、今後活躍できるであろう人材を見極め、自社で手塩をかけて育てていきたい、という潮流のようです。

メキメキ成長をしていく人材とそうでない人材

ポテンシャルを持っている若い人材は、入社後新しい技術をどんどん習得してメキメキ成長していきます。しかしながら、それと同時に
「能力が高いと思って採用したエンジニアが入社後に思ったよりも成長していかない」
と、ポテンシャル採用での失敗事例を経験されている企業様も多くあるようです。
では、そのように成長を続けていく人とそうでない人、一体そこにはどのような差があるのでしょうか。
私も気になって色々と調べていたところ、一つ興味深い記事がありましたのでご紹介します。
多くの若い人より圧倒的に成長速度の速いおっさんと絶望的に遅いおっさんの違い
以下引用です。

新技術を習得する能力は、年齢よりも、「スキルを獲得するために必要なスキル」、すなわち「メタスキル」に大きく依存するからだ。

こちらの記事にもあるように、習得しなくてはならない技術における変化や進化が多いエンジニアという仕事においては特に、「どのようにして自分自身のスキルを常に伸ばしていくかのスキル」即ち成長メタスキルを持っているかどうかが、いわゆるエンジニアの”ポテンシャル”と言えるのではないかと思います。
そこで本日は、私が考えるこのポテンシャル採用したエンジニアが、自立して劇的に成長スピードを高めるために必要な”成長メタスキル”について、ご紹介したいと思います。

エンジニアの成長を加速するために必要な3つの成長メタスキルとは

1. コンセプチュアルスキル(概念化能力)
コンセプチュアルスキル(概念化能力)とは、モノゴトの「具体化」と「抽象化」をすることで、解の無いものを概念化して捉えることができるか、というスキルのことです。
コンセプチュアル思考の定義を参考にすると、よりわかりやすいかもしません。
ここではエンジニアの領域に着目し、このコンセプチュアルスキルについて説明したいと思います。
抽象的なものを具体化することができる
製品開発の従事者であれば、誰もが経験するのが
「もっと◯◯を××にできないかな?」「◯◯みたいなものをつくりたい!」
といったような顧客やビジネスサイドからの「曖昧な要求」です。
要求は非常に曖昧で不明確なものも含まれるため、いかにこの要求を「要件」や「定量的なゴール」など具体的に変換することができるかが重要になってきます。
また、「Done is better than perfect」という言葉にもあるように、
具体化の一つの手段として、とりあえず動くものにする、という考えもあります。
このたとえ完璧なものではなくても、ある一定のスピードで具体化とフィードバックを受けることを繰り返すことができれば、具体化のクオリティも自然とあがり、顧客が要求するものをすぐに形に変えることに繋がるでしょう。
具体的なものを抽象化することができる
具体化を繰り返していくと、何度も何度も同じことを繰り返していることに気づきます。
ここで必要になるのが、「何度も同じことを繰り返さずに、頻繁に発生する作業を効率化すること」を考える抽象化の能力です。
何も考えずにただ黙々と作業をするのではなく、いかにして自分の作業を削っていくか、を普段から考えることができる人はこの抽象化スキルが高いかもしれません。
しかし、「仕事のための仕事」ばかりをしていては、いつまでたっても仕事は終わりません。そのため、この抽象化と具体化はバランスが重要です。
この具体化と抽象化をうまく組み合わせられる、が相互にできるようになることで「問題を正しく捉え、解決していく手法を提案する」ことにつながります。
この「具体化」と「抽象化」を繰り返すことができれば、自然とアウトプットのスピードとクオリティをあげることができるため、エンジニアとしての成長スピードの加速に繋がるメタスキルといえるでしょう。

2. テクニカルスキル(技術を理解する能力)
テクニカルスキルとは、必要なものを作り上げるうえで、テクノロジーを使いこなす能力のことです。「自分自身が思ったようにマシーンやコンピュータを動かす」ことができるか、という意味です。
「テクニカルスキルを向上させるためのスキル」という観点では、「技術を理解する能力」が成長メタスキルとして求められます。
これは特にエンジニアの成長にはより重要なメタスキルかもしれません。
なぜ動かないのかを理解することができる
思ったようにプログラムが動いていないときやエラーやバグが発生した際に、「なぜ動かないのか」を自分自身で調べ、解決するような習慣や調べるスキルを持っているか、が技術を理解するにはまず必要です。
「どうやったら直るのか?」に着目するのではなく、「なぜこのエラーが発生しているのか」に着目をして原因を調べられるかどうかが重要です。
もし、自分の部下が解決できない問題に直面した時には「修復の方法」ではなく、「原因の調べ方」をレクチャーすることで、この問題を調べるスキルの向上に繋がるかもしれません。
そうすることで、同じような状況に直面したときに、なぜそれが発生しているのかを推測しやすくなり、解決するスピードが早くなります。
なぜ動くのかを理解することができる
近年は様々なライブラリやツールが充実しているため、「なぜ動いているのか」を考える機会は減ってきているかもしれません。
例えば私たちの普段の生活でも「なぜiPhoneはタッチしたら動作するのか」であったり「なぜ無線でインターネットに接続できるのか」であったりということについて、意識して利用している人は少ないのではないかと思います。
しかし、エンジニアの仕事はこれらの「技術」を活用してあらゆるものを動かす仕組みを作る仕事です。そのため、なぜ動くのかを理解することができれば、これまでとは完全に別物のテクノロジーではない限り、新しく生まれた技術やツールの使いこなし方、動かし方もスピード感を持って理解することができます。
コンピュータサイエンスのバックグラウンドや、勉学としてコンピュータの歴史や仕組みに触れる機会があれば、仕組みを理解しやすいのかもしれませんが、もし仮に学業でのバックグラウンドがなかったとしても、そういった基礎領域まで踏み込んで考えることを好めるか、や、興味を持って理解をしようとするかという視点が重要です。

3. ヒューマンスキル(セルフコントロールスキル)
これまでお話させていただいたメタスキルは、どちらかというと「技術を用いて課題を解決する」能力を高めるためのメタスキルです。しかし、エンジニアとして成長するためには、成長を「続けられるか」も重要な要素です。
仕事の中で、課題に直面することや、すぐに改善しなければならない局面は度々発生します。そしてそれは10年、20年と続くものです。難しい課題を解決することは簡単ではありません。勿論ストレスや負荷が隣り合わせです。
成長を続けるためには、このストレスをコントロールして継続して成長し続けられるかのヒューマンスキルが必要になってくるといえるでしょう。
自分の感情を理解し、コントロールできる
ストレスと向き合うためには、まずは自分自身の感情と向き合うことです。
今、自分がどのような感情を持っているのか、なぜそう感じているのかを俯瞰的に捉える能力です。これは臨床心理学では「自己認識能 」、「自己統制能力」ともいわれています。
少しだけ詳しい話をすると、人は何かの出来事があったときに瞬間的に直感的にイメージするものがあります。このイメージや感覚は「自動思考」と呼ばれており、これが生まれると気持ちや行動の変化に繋がります。
自己統制能力を高めストレスに強くなるためには、この「自動思考」に自らが気づき、働きかけをしていくことが重要です。
困難を楽しめる
最も簡単な方法は、ストレスを感じないこと、ストレスを低減することです。
その上で必要なスキルが、「楽しめるか」どうかです。
感情を上手に管理し利用することで、この「前向き」な感情を自らが生み出していくことができる能力の指数をEQ(Emotional Intelligence)といいます。
言葉の通り「心の知能指数」のことで、このEQとは人のOSである、とも言われており、自分自身を動かす上で重要なスキルといわれています。
EQはGoogleでも研修プログラム化されているほど注目されている指標で、以下の書籍にSIY(Search Inside Yourself)という実践方法について記載されています。

サーチ・インサイド・ユアセルフ――仕事と人生を飛躍させるグーグルのマインドフルネス実践法

成長メタスキルを採用基準や研修に盛り込むことがポテンシャル採用成功の鍵

いかがでしたでしょうか。
ご紹介させていただいたような「成長メタスキル」を見極めることができれば、今既に能力を持っていない人材でも、入社後劇的に成長をしていくかもしれません。
また、Googleの事例紹介にもあったように、これらの成長メタスキルは後天的に鍛えていくことも充分可能です。
ポテンシャル採用をした人材が入社後に自立的に成長していくことを支援するために、今日ご紹介させていただいたような「成長メタスキル」に着目し

「スキルを伸ばすためのスキル」の見極め
「成長をするための成長」を促す研修内容
などをHRの取り組みとして考慮してくことが、ポテンシャル採用成功のための鍵であるといえるかもしれません。

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  • Writer
  • 新田 章太
  • 2012年3月に筑波大学理工学群社会工学類経営工学専攻卒業。学生インターンシップ時代に「エンジニア」領域に特化した支援事業を株式会社ギブリーにて立ち上げ、入社。現在は取締役を務める。オンラインプログラミング学習・試験ツール等の自社サービスを立ち上げ、同社のHR tech部門を管掌。また、日本最大規模の学生ハックイベント、JPHACKSの組織委員会幹事を務めるなど、若い世代のイノベーターの発掘・支援にも取り組んでいる。

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