
生成AIの企業活用支援およびデジタル人材研修サービス「Track法人向けIT研修」を展開する株式会社ギブリー(本社:東京都渋谷区、代表取締役:井手高志、以下当社)は、AIエージェントが外部アプリケーションと連携するための新しい標準プロトコル「MCP (Model Context Protocol)」の基礎を学ぶ、2時間完結型の公開研修「MCP基礎研修」を2025年夏に開催いたします。
本研修では、Anthropic社が提唱する『MCP』の基本的な仕組みや使い方を理解し、AIモデル(Claudeなど)と具体的な外部ツールをMCPを介して連携させるハンズオンを通じて、AIが外部ツールを操作する具体的な手法を実践的に学びます。AIエージェント技術の最前線に触れ、自社業務への応用イメージを掴むことを目指します。
「AIエージェント」と新プロトコル「MCP」とは
AIエージェントとは、ユーザーのシンプルな指示から、業務を自動的に細分化し、必要な情報を補完しながらタスクを遂行するAIシステムのことです。従来のチャット型生成AIが1回の指示で1つの応答しか返さなかったのに対して、AIエージェントはあらかじめ定めた手順に従って、複数の作業を連続して自律的に実行します。
このAIエージェントの能力をさらに引き出すために、Anthropic社はAIと外部アプリケーションの連携を標準化する「MCP(Model Context Protocol)」を提唱しました。MCPは、AIがリアルタイム情報にアクセスしたり、専門的なデータベースやカレンダー、プロジェクト管理ツールなどを操作したりするための基盤技術として期待されています。これにより、AIは学習データに含まれない最新情報を活用したり、より専門的なタスクを実行することが可能になります。

▲AIエージェントによるアプリ操作を可能にする『MCP』の概要
「MCP基礎研修」提供の背景
生成AIの進化は目覚ましいものの、単体ではリアルタイム情報へのアクセスや外部ツールとのシームレスな連携、専門知識の深化には限界があります。こうした課題を克服し、AIが真に実世界のタスクを実行し、より高度な自律性を持つためには、AI自身が外部環境と効果的に「対話」するための標準化されたプロトコルが不可欠です。
Anthropic社が提唱する『MCP (Model Context Protocol)』は、AIが外部アプリケーションやサービスと容易に連携できるようにするための規格であり、AIの活用範囲を大きく広げる可能性を秘めています。特に、日常業務で広く使われているNotionのようなツールとAIを連携させる「NotionMCP」は、具体的な業務効率化のイメージを掴みやすい事例です。 当社は、この最先端技術をいち早くキャッチアップし、企業がAIエージェントをより実践的に活用するための知識とスキルを提供するため、本研修の提供を決定しました。
「MCP基礎研修」受講後に実現できること
MCPプロトコルの基本的な概念、仕組み、そしてそれがAIエージェントの能力をどのように拡張するかの理解が深まります。ハンズオンを通じて、AI(Claudeなど)と具体的な外部ツールを連携させ、サンプルタスクをAIに指示し実行させるプロセスを体験します。これにより、AIを活用して定型的な作業や情報整理を自動化する第一歩を踏み出し、自社業務への応用可能性を具体的に検討するためのリテラシーが身につきます。
「MCP基礎研修」の特徴
特徴① |
日々進化する生成AIおよびAIエージェントの最新動向や技術トレンド(特にMCP)を、講師が厳選して解説します。短時間で効率よく最新情報をキャッチアップすることができます。 |
特徴② |
座学だけでなく、MCPによるツール連携を中心とした実践的なハンズオン形式の演習を取り入れています。実際に手を動かしてアウトプットすることで、業務での活用イメージを具体的に掴みながら、確かな技術習得が可能です。 |
「MCP基礎研修」の概要
講座名 |
MCP基礎研修 |
講座概要 |
Anthropicが提唱した新たなAIエージェントのための規格である『MCP (Model Context Protocol)』について、仕組みや使い方を理解する研修です。AIが外部ツールと連携するためのこのプロトコルの基礎を学び、具体的なツール連携のハンズオンを通じて、AIが外部ツールを操作する具体的な方法を実践的に習得します。AIエージェントによる業務自動化の可能性を探ります。 |
対象者 |
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開催形式 |
複数社が参加する公開講座(オンライン実施) |
講座受講時間 |
2時間 |
参加人数 |
1社につき最小1名〜参加可能
※各回合計10名以上集まった場合のみ決行します。 |

「MCP基礎」公開講座のカリキュラム
本研修は、以下のカリキュラムを実施します。
カリキュラム | 形式 | 内容 |
---|---|---|
オリエンテーション(5分) | 講義 | (1)はじめに ・講師紹介 ・本日のゴール共有 (2)アジェンダの確認 |
MCPとは何か(10分) | 講義 | (1)MCP(Model Context Protcol)の全体像 ・提供された構成図を用いて解説 ・AIエージェント (ClaudeDesktop/Cursor) ・MCP クライアント ・MCPサーバー (2)MCPで実現できること ・講師によるデモンストレーション |
環境構築とMCP設定(30分) | 講義&ワーク | (1)基本環境のセットアップ ・ ClaudeDesktop/Cursor のインストールとログイン確認(事前準備) (2)MCPの追加と認証 目標:3つ以上のMCPを有効化する。 ・設定するMCPの例:Smithery:インターネット検索 ・Slack:チームとの連携(ワークスペースへの接続認証) ・Gmail / G Suite:メールの操作、カレンダー連携(Googleアカウントでの認証と権限許可) ・Filesystem:PC内のファイル操作(操作を許可するフォルダの指定) |
MCP単体操作(25分) | 講義&ワーク | (1)基本的なMCPの呼び出し方 プロンプトでMCPを明示的・暗示的に呼び出す方法をレクチャー (2)各MCPの基本操作を体験する 【ワーク】いくつかのプロンプトをカスタムし、ひとまず単体のMCPサーバー操作を行う(動作テスト) ・課題1 (Smithery):「今日の東京の天気と最高気温を調べて」 ・課題2 (Slack):「Slackの#generalチャンネルに『MCPのハンズオン中です』と投稿してください」 ・課題3 (Gmail):「(自分のアドレス)の受信トレイから、件名に『会議』とつく未読メールを検索して」 ・課題4 (Filesystem):「デスクトップにあるフォルダやファイルの一覧を教えて」 |
MCP連携操作(25分) | 講義&ワーク | (1)複数のMCPを組み合わせたプロンプトの考え方 「Aをして、その結果を使ってBをする」という連続した指示の組み立て方を解説 (2)業務を想定した連携操作に挑戦 【ワーク】: いくつかのプロンプトをカスタムし、複数のMCPサーバー操作を行う(動作テスト) ・課題1 (検索→投稿):「インターネットでAIに関する最新ニュースを3つ探して、そのURLと見出しをSlackの自分宛てのダイレクトメッセージに送って」 ・課題2 (メール検索→ファイル操作):「Gmailで“田中太郎“さんから受信した最新のメールに添付されているファイルを探し、PCの『ドキュメント』フォルダに保存してください」 ・【応用】課題3 (情報整理→下書き作成):「(指定したWebページ)の内容を300字程度で要約し、その内容をGmailで部長宛(アドレス指定)に送るための下書きを作成してください。件名は『【情報共有】〇〇について』としてください」 |
安全なMCPの活用法(10分) | 講義 | (1)危険なMCPを避ける ・公式提供ではない野良MCPのリスク(情報漏洩、意図しないPC操作など) ・MCPが要求する権限(パーミッション)をよく確認する重要性 (2)自分でMCPを探し、追加する際の注意点 ・公式マーケットプレイスや信頼できる開発元から入手する ・まずは限定的な権限で試す(サンドボックス的な考え方) (3)情報セキュリティの再確認 |
講座運営責任者より

- 株式会社ギブリー 講師 安田 光喜
- 公立はこだて未来大学 大学院(メディアデザイン領域)を卒業後、街づくり会社で複合商業ビルの情報インフラ整備やデザイン業務に関与。その後、函館市で飲食店を中心としたデザイン事務所を立ち上げる。小中学生向けプログラミング教育に注目し、函館市初のプログラミングスクール『D-SCHOOL北海道』を共同設立。スクールがサッポロドラッグストアーに買収された後、株式会社シーラクンスで技術開発リーダーとして自治体連携企画、大人向けプログラミング講師、大学でのデータサイエンスや人工知能の講義を担当。現在はEZOAIを立ち上げ、AI社員構築をして活動中。 Difyの公式日本語資料翻訳など初期から関与。
「MCP基礎研修」お問い合わせ
デジタル人材研修サービス「Track法人向けIT研修」とは

すべての社会人に“DXスキル”を習得させる実践型のデジタル人材育成研修サービスです。 スキルアセスメントの結果を元に企業で求める職種別のスキル・育成ゴールに合わせたスキルマップの策定や、研修設計・運営を一気通貫で行います。
【三つの特徴】
- 経済産業省「デジタルスキル標準」に完全準拠
- 最大75%の研修費用削減を助成金で可能
- ビジネスアーキテクトや生成AI活用人材を育てる
「Track法人向けIT研修」公式Webサイト
URL:https://tracks.run/training/
株式会社ギブリーについて

ギブリーは「すべての人が物心豊かな社会を実現する」をビジョンに掲げ、 HR Tech/Marketing DX/Operation DXの3事業を柱に、 「世界で必要とされる、本質価値を生むテクノロジー企業体」として、 “世界標準”のサービスを生み出し続け、日本の再生に寄与します。
会社概要
社 名 :株式会社ギブリー
所在地 :東京都渋谷区南平台町15-13 帝都渋谷ビル8階
代表者 :井手 高志
設 立 :2009年4月28日
資本金 :10,000,000円
事業内容:
- HRテック事業(Track)
- マーケティングDX事業(DECA)
- オペレーションDX事業(法人GAI|MANA)
- AI開発支援事業(Givery AI Lab)