2019.07.17

「アカツキを
本質的に理解してもらう」
就業型インターンシップで
優秀なエンジニア学生を集客!

〜社内メンバーの協力が
エンジニア採用成功のカギ〜
【Special Interview #05】

■Speaker 情報

株式会社アカツキ
Relationship Produce Guild
採用担当
花田 健二(はなだ・けんじ)氏

株式会社アカツキ
Relationship Produce Guild
採用担当
宮田 雅代(みやた・かよ)氏

株式会社アカツキ
モバイルゲーム事業部エンジニア
北林 拓人(きたばやし・たくと)氏

モバイルゲームなどのデジタル領域とリアルライフ領域、そしてその融合領域までのコンテンツ制作を幅広く手がける株式会社アカツキ。「心が動く体験」をキーワードに、ここ数年、急成長を遂げたITベンチャー企業です。その背景には、積極的なエンジニア採用によって、魅力あるプロダクトを次々と発信し続けるパワーがあります。そんな同社のエンジニア採用に対する取り組みについて、採用担当の花田健二氏と宮田 雅代氏、エンジニアの北林拓人氏に考え方を伺いました。



■毎年アップデートを重ねてきたアカツキのサマーインターンシップ

アカツキでは、2018年からエンジニア向け就業型サマーインターンシップを導入しました。より実践的な業務を通じて、学生の成長と採用のミスマッチを減らすことが目的と伺いました。こうした就業型インターンシップを取り入れた経緯を教えてください。

宮田氏:アカツキが新卒採用を開始した当初から職種問わず行っていました。従来はインターンシップとして広く募集していたわけではなく、アカツキを見つけて自らコンタクトを取ってきた学生や、内定者に対して実施していました。

花田氏:エンジニアのサマーインターンシップに関しては1日から1週間程度の短期イベント型としてGAME JAMなどを開催していましたが、昨年から、2~3週間働いてもらう「就業型インターンシップ」を開始。昨年はトライアルのような形で実施し、今年からコースを設けて、本格的に受け入れを始めました。
今年は、GAME JAMと就業型インターンシップの2軸開催をしています。

就業型サマーインターンシップでは、相対的に高い待遇を設定したり、募集要項の内容もかなり実践的ですね。



花田氏:就業型サマーインターンシップは、会社側と学生側の両方にメリットがあると考えて社内のエンジニアと話し合って開催にいたりました。
決められた課題に取り組むのではなく、現場メンバーの一員となって自分たちで課題を見つけるスタイルのインターンシップです。いわゆるお客様扱いではないということですね。たとえば「このUIを改善したい」「この管理ツールを使いやすくしたい」といった課題を自分で見つけて、それをメンターと1on1面談や、コードレビューを通して進めていくという内容ですので、1から教えてもらうスタンスでの参加は厳しいと思います。ある程度自走できることが求められるので、応募資格に特定の技術を設定しているものもあります。

宮田氏:一人一人と向き合うことを大切にしているため、受入人数にも限りがあり、各期5名、3期で合計15名程度に設定しています。

もしエントリーが多く、参加基準を超える学生が5名以上いた場合どうするのでしょうか?

花田氏:マッチする学生はできる限り受け入れたいと思っているので、各期5名と設定はしていますが、現場と調整した上で増やすこともあります。ただ、サマー期の段階では、経験は足りていないが、非常に成長性のある方も多くいらっしゃいますので、GAME JAMにスキルと志向性がマッチする場合は、そちらに参加いただいたり、夏以降の本選考の時期までに伸ばしてほしい技術や経験をお伝えした上で、時間をおいてもう一度お会いすることもあります。本選考の最終フェーズには、希望者に就業型インターンシップを実施していますので、その機会で会社を見てもらうようにしています。

■採用の目的として人数を第一義としない

アカツキは2015~16年あたりから、会社の成長に合わせて従業員が増加しました。現在の規模感はどれくらいなのでしょうか?

宮田氏:新卒採用は2014年にインターンから1名採用に至ったケースがありますが、本格的に開始したのは2015年で、5名採用しました。翌2016年には26名と急増。中途採用も含めて全社的に人が増えた時期でした。現在の従業員数はグループ全体で1,000名を超えています。

事業成長時期に、エンジニア採用の方針が変わったり、なにか意識して採用し始めたということはあるのでしょうか?

花田氏:2015年から新卒採用を始めて、大きく方針が変わったということはありません。ゼロからのスタートだったので、手探りで進めていたものが積み上がってきたというイメージです。大事にしていることは、数だけに捉われないことです。もちろん採用人数目標は設定しますし、その責任は負っているのですが、選考を通して「お互いにとってアカツキで働くことが良い選択であること」は、一貫して重視しています。
その為、採用の目標人数に達しても、それ以降内定を出さないということはなく、目標の倍近く採用することもあります。

エンジニア職への応募も伸びている中、あえてハードルの高い就業型インターンシップ導入に踏み切ったのには、インターンシップに対する重要性を見出したからに他なりません。アカツキにとって、エンジニア採用におけるインターンシップの位置付けは、どのようなものなのでしょうか。

花田氏:学生にとって、普段なかなか経験できない領域や規模の体験ができるので、新しい発見の機会になると思っています。面接や会社説明会だけでは得られない情報、良くも悪くもですが、たとえば日頃のメンバー同士のコミュニケーションや空気感などのリアリティを感じていただくことで入社の判断材料にできるのではと思っています。

もちろん企業としても、面接だけでは判断しきれないスキルやスタンス、コミュニケーション能力などが確認できる機会となっています。インターンシップを通して双方の情報が増えることで、最終的にミスマッチを防ぐことに繋がっていると思います。

北林氏:エンジニア視点で言いますと、アカツキは良くも悪くも「クセのある企業」だと思っています。個人の裁量も大きいですし自由な面もたくさんあるので、就業型インターンシップを通じて、現場の生の姿を見てもらい、こちらも来てもらう方が実際にどうやって仕事を進めるかなども見ることでお互いの理解度が高くなると思っています。実際に新しい機能を開発するときはどう行うのか。コードの設計はどう相談するのか。みたいなエンジニアとしてプロダクトにどう関わっているのか。みたいなとこであったり、オフィス環境はどうか。定時後にどれくらい社員が残っているのか。といった働く環境の実態を見て、判断材料にしてもらうこともできます。

また、弊社の就業型インターンシップに参加する学生というのは、他社のインターンシップにも参加している学生が多いと思います。経験として比較検討して、刺激を受けて欲しいと思います。

つまり、就業型インターンシップによって、優秀なエンジニア学生にアカツキという会社の深い部分まで見せて、その上で入社して一緒に働きたいかどうかの判断をしてもらう材料を提供しているということになります。これは自社に対して、よほどの自信がないと実現できないことでしょう。

北林氏:それはそうですね。アカツキのエンジニアチームの文化として、ワクワクするものを届けるために、まず自分たちがワクワクして働くことを大事にしているので、その辺りを感じてもらうには、実際に一緒に働く事が一番だと思っています。

■アカツキの2つのインターンシップの位置付け

就業型インターンシップの導入によって、アカツキのインターンシップはGAME JAMと合わせて2ラインが用意されていることになります。それでは、GAME JAMはエンジニア採用にとって、どのような位置付けなのでしょうか。

花田氏:GAME JAMの開催は今年で5回目で、アカツキを知ってもらうひとつのきっかけとなっています。より深くアカツキを理解するという意味では就業型インターンシップの方が有効ですが、例年GAME JAMに参加した学生から複数の方が入社しているという実績もあります。まずはアカツキの雰囲気を感じてもらう場として、メンターとコミュニケーションをとったり、学生同士の共創する楽しさを感じたりと、エンジニア学生にとってGAME JAMはアカツキの入口として機能しています。また、この経験によって「自分がエンジニア学生の中でどの水準にいるのか」ということを実感し、その後必死で勉強して、本選考を受けに来るといったことも例年あり、参加者の気づきの場にもなっていると思います。

北林氏:GAME JAMに関しては、僕は純粋に「モノ作りが好き」という気持ちを持っているかどうかを判断する場だと思っています。GAME JAMが就業型インターンシップより優れている点として、何かひとつ光るものを推し進めてやろうとすれば、よい結果が出せるところだと思います。弊社の就業型インターンシップは“総合格闘技”感が強く、チームワークもコーディング能力もコミュニケーション能力も必要になります。GAME JAMはそれとは少し違って「自分の、この能力を試してみたい」という考えから、ハッカソンらしく自分のポジションを全うすることが大事だと思っています。

また、GAME JAMでは、チームに現場のメンバーがメンターとしてつくので、自分のやりたいこと、試したいことを相談したりフィードバックをもらったりできるという面でも双方に得られるものがあると思います。

GAME JAMを入り口としたエンジニア学生の採用実績があるにもかかわらず、あえて就業型インターンシップを導入した狙いは?

花田氏:GAME JAMのような短期型のインターンシップでは、体験で終わってしまって、アカツキの雰囲気は知ることができても、実際の本質的な理解やアカツキで働きたいと思ってもらえるまでの魅力は伝えきれないのです。学生にとっては「面白い夏だった」で終わってしまい、中長期のインターンシップを開催する企業のほうが学生の心をグリップできていたし、学生も成長を実感できていたと思います。

実は、採用エージェントさんとお話しする中で「アカツキは、学生からこのように見られていますよ」ということを、様々な角度から教えてもらったんです。面白いインターンシップをやっているけれど、それだけでは得られる体験価値が低いという話でした。気づきを得るだけに止まらず、実際に業務で活かすことによって成長を実感できるインターンシップに学生が魅力を感じるのもうなずけます。そこで弊社でも、学生が成長を実感でき、アカツキのこともより深く知ることができるインターンシップができないものかと模索していたのです。

そこで、北林を含めたエンジニアと人事で定期的にコミュニケーションを取りながら企画を練っていたのですが、その中で最終的にまとまったのが「GAME JAM」と「就業型インターンシップ」の2軸開催でした。

外部から自社がどう見えているかという観点が、就業型インターンシップ導入のきっかけがあったのですね。

花田氏:はい、わかっていたことではあったのですが、客観的に言っていただくことで、社内でも「このままじゃいけないよね」という雰囲気になりました。この業界、現状維持していたら落ちていく世界なので、事業だけではなく、採用や組織のあり方なども、私たちが考えていかなければならない。同じことをやっていたとしても、おそらく数年は実績を残すことはできたと思うのですが、常に時流に合わせた新しいことに挑戦している企業が長期的に強くなっていきます。就業型インターンシップは、当然現場の負担も増えるのですが、そこも話しながら新しい取り組みを模索していきました。

■人事とエンジニアが距離を縮めるには情報を共有し、共に考え、動き続けることが重要。

就業型インターンシップも含め、アカツキではエンジニア採用のために、人事と現場エンジニアで採用定例会を実施しているそうです。これは具体的に、どのような内容ですか?

宮田氏:例年5月~6月に前年度の振り返りと翌年度のキックオフミーティングを行なっています。これはエンジニア採用に関わっている全エンジニアを集め、数字を共有しながら、うまくいった施策や残っている課題、それに対する改善策などを話し合っています。

花田氏:現場のエンジニアは実務も忙しいので、まずは採用に対して興味を持ってもらう為に人事側から必要な情報を伝えます。その上で、採用に対する価値観やミッションを共有する場を設けることが、一体となって活動していくために重要だと考えています。

キックオフ後は、常にエンジニア全員で集まるわけではなく、エンジニア3名と人事で「エンジニア採用ミーティング」を週1回程度実施し、スピード感を持って施策を進めています。そのミーティングでは「学生の体験価値を高める為に、説明会の代わりにLT会をやりましょう」とか「今年のインターンシップは、どういう目的を持って価値を届けよう」などを議論しています。

こうして始まったアカツキのエンジニア採用に重要な役割を果たす就業型インターンシップ。その選考にギブリーの「track」が活用されています。

花田氏:trackの導入は2017年10月でした。導入後に選考時の離脱が減ったというのが大きな変化です。それまでは、全職種共通の適性検査を行っていたのですが、エンジニアの方にはコードスキルチェックを受けていただいたほうが「技術を見る会社」というメッセージが伝わりやすく、その結果、離脱が減ったという印象があります。

また従来は、現場のメンバーへ面接の申し送りをする際に、どれくらいの技術力があるかという共通指標がありませんでした。それがtrackを導入したことでテストスコアという共通の認識を持って面接に臨めるので、人事とエンジニア間での評価の乖離をなくすことに繋がっていると思います。

■人事とエンジニア間での評価の乖離をなくすことで、最終選考の合格率が飛躍的に伸びた

人事と現場エンジニアとの間で、学生の評価に乖離がなくなると、具体的にはどんな効果が得られるのでしょう。

花田氏:乖離が小さくなることによって、最終面接の合格率が大きく変わりました。これまでは、人事も現場も合格と評価した学生の最終面接合格率は60%程度でした。それが20卒に関しては90%くらいが合格しています。現場と人事の認識合わせも指標を持ってできているし、客観的な技術テストも通ってきていることを伝えた上で、最終面接に入ってもらっているので、そこで不合格になることはほぼなくなりました。現場と経営陣の間にも、学生の評価に乖離が小さくなってきていると思います。一方で、合格率が高いことが必ずしも良い結果ということではない為、採用基準や判断に迷った際のすり合わせは継続して行なっています。

就業型インターンシップとGAME JAMという2本柱で、優秀なエンジニア学生の採用が成功しつつあるアカツキ。今後、エンジニア採用に何が必要で、優秀なエンジニア人材を確保するために、どんな施策を考えているのでしょうか。

花田氏:2つあります。ひとつは、エンジニアの柔軟な働き方を模索していきたいということです。例えば一部の学生は、新卒からフリーランスで働いたり、複数社と業務委託契約を結んで働くことを検討している方もいます。そういったエンジニアの働き方に対して、我々がどのように応えていけるかは考えていきたいです。

もう一つは、より一層全エンジニアでの採用を推進していくことです。 現在、人事と現場のコラボレーションは増えてきて、エンジニアの6割以上が採用に関わっています。面接・面談はもちろん、インターンシップのメンターであったり、週末のイベントに参加したりという形です。これは数年前にはできていなかったことで、従来は限られた数名のメンバーに工数が偏ってしまうという状況でした。現在は若手も増えてきて、採用に関われる喜び、楽しさを感じてくれていると思います。

一方で、現状は「お願いして参加してもらっている」というのが実態です。お願いして断られることはほとんどありませんが、採用に携わることが「楽しい」というインターナルブランディングが、まだ足りておらず、エンジニアメンバーが自ら採用に関わりたいと思ってもらえる組織づくりが必要だと感じています。現在も様々な取り組みを検討していますが、それを人事が旗振りをするのではなく、より一層現場エンジニアと対話しながら進めていきたいと思っています。

このような取り組みによって、現場エンジニアが採用活動へ自発的に参加しようという空気ができつつあると北林さんは説明します。

北林氏:人事の取り組みによって、現場も徐々に採用に参加する環境になりつつあると感じています。現場エンジニアリングの作業を言い訳にすれば何もしなくていいという面も正直なくはないと思うんです。エンジニアが採用に関わることが重要という意識を広げる活動をしてきた結果、最近では協力的なエンジニアが増えてきました。

現場のエンジニアで、採用活動に向いているのはどういう方でしょうか。どんなスキルがあればエンジニア採用に向いているといった素養はあるものなのでしょうか。

北林氏:難しいですね。エンジニア特有のスキルが採用活動に関係するのかというと、僕はないと思っています。純粋に「仲間集めが好き」という性質みたいな部分が重要で、たとえば誰かと一緒に働くのが楽しい、こんな人と働きたい、ということを考えられる人だったり、人の話に興味が持てるという性格だったりが重要なのかなと思います。エンジニアの中には「自分の知らない言語のことは1ミリも興味が持てない」という人もいたりするので(笑)。とはいえ弊社には基本的に好奇心旺盛なメンバーが多く、たとえば学生がやっている最先端の研究の話を聞くのは、僕はとてもワクワクするんですよ。そういう話をするのが好きという人なら、エンジニア採用には向いているんじゃないかと思います。他の人がやっていることを尊敬できる心があるかどうか、とも言えると思います。

ありがとうございました!

アカツキでは、今年就業型インターンシップとGAME JAMの両輪で、優秀なエンジニア学生と接触する機会を多く持ち、自社をより深く知ってもらうための努力を通じて採用率アップを目指していくとのことでした。また、今後も現在の手法に捉われず、より良い取り組みを模索していく様子を見ていきたいと思います。

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  • Writer
  • AgileHR magazine編集部
  • エンジニアと人事が共に手を取り合ってHRを考える文化を作りたい。その為のきっかけやヒントとなる発信し続けて新しい価値を創出すべく、日々コンテンツづくりに邁進している。

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