Introduction
trackの山根です。
trackは、人事担当者・経営者・エンジニアが履歴書や ES では判断しづらいエンジニアのスキルを可視化するクラウド型ソフトウェアとして2016年2月にサービスの提供を開始しました。
現在は、「採用領域における、エンジニア求職者のスキル可視化や実務力の理解」のためのツールとして企業にご提供させていただくことが多いのですが、trackが提供できることはそれだけにとどまりません。
今回は、trackでコード採用を始めるメリットについて、ご紹介させていただきます。
trackは、人事担当者・経営者・エンジニアが履歴書や ES では判断しづらいエンジニアのスキルを可視化するクラウド型ソフトウェアとして2016年2月にサービスの提供を開始しました。
現在は、「採用領域における、エンジニア求職者のスキル可視化や実務力の理解」のためのツールとして企業にご提供させていただくことが多いのですが、trackが提供できることはそれだけにとどまりません。
今回は、trackでコード採用を始めるメリットについて、ご紹介させていただきます。
Contents
1 コード採用とは
2 なぜ始めるべきなのか
2.1 ①社会的変化:プログラミングが2020年には義務教育化される
2.2 ②技術的変化:IoT(モノのインターネット化)、クラウド、ビッグデータなど応用技術が活用
2.3 ③経済的変化:エンジニアは売り手市場であり、圧倒的なエンジニア不足が続く
3 コード採用3つのメリット
3.1 ①現場エンジニアと人事の共通指標ができる
3.2 ②自社のスキルペルソナに合致した求職者の魅力づけ(アトラクト)に時間を集中できる
3.3 ③客観的なスキルデータにより、後任の人事担当に引き継ぎやすい
4 事例紹介
5 終わりに
5.0.1 関連コンテンツ
2 なぜ始めるべきなのか
2.1 ①社会的変化:プログラミングが2020年には義務教育化される
2.2 ②技術的変化:IoT(モノのインターネット化)、クラウド、ビッグデータなど応用技術が活用
2.3 ③経済的変化:エンジニアは売り手市場であり、圧倒的なエンジニア不足が続く
3 コード採用3つのメリット
3.1 ①現場エンジニアと人事の共通指標ができる
3.2 ②自社のスキルペルソナに合致した求職者の魅力づけ(アトラクト)に時間を集中できる
3.3 ③客観的なスキルデータにより、後任の人事担当に引き継ぎやすい
4 事例紹介
5 終わりに
5.0.1 関連コンテンツ
コード採用とは
プログラミング力を重視した実力至上主義の採用方法。これまで求職者は新卒であれば履歴書やES、中途であれば職務経歴書が必須として提出を求められる場合が少なくありませんが、いくら輝かしいキャリアを歩んでいたとしても、実務力がないと会社にフィットしているとは言えないため、それだけではエンジニアは評価がしづらいことから、プログラミング実務力を評価に加えるという考え、思想から来ています。なぜ始めるべきなのか
実はコード採用自体は、2012年ごろから日本においてもサイバーエージェントやGREEといったWeb系企業が先駆けて始めており、海外でも過去にGoogleやAmazon、Wordpressなども、プログラミング実務力で勝負ができる採用窓口を設置するケースがありました。 昔からもあったのですが、2012年頃のコード採用は、一芸採用(特定の分野での実績=“一芸”に秀でた応募者を積極的に評価する選考制度。参照:『日本の人事部』人事辞典 “一芸採用”の派生として、エンジニアが”ソースコードだけ”で勝負できるという枠を、バズ目的でつくっていた印象があります。じゃあその効果として採用できたの?実績は?という議論がなされずに、1年で辞めてしまったという企業もありました。しかし、2016年頃から、一芸採用の流れからではなく、HRTechの波とともに、採用、研修・教育、人事・労務、適性検査の領域にテクノロジーを持ち込むことでより組織のパフォーマンスを劇的に向上させよう、社員の生産性を高めよう、という流れから、徐々にコード採用、スキル評価の流れが再燃し始めています。
この動きから、人事担当者の仕事もこれまであったスクリーニングフローを実行するだけが求められるのではなく、「自社にどういったスキル人材が求められているかの理解と母集団の中からの見極め」が必要になっていくことが予測されます。
そして、これは、①社会的変化と②技術的変化、そして③経済的変化が後押ししています。
①社会的変化:プログラミングが2020年には義務教育化される
経済産業省が発表した、IT人材の最新動向と将来推計に関する調査結果によると、2020年に36.9万人、2030年には78.9万人のIT人材が不足すると予測されており、今後もIT関連のビジネスは拡大していくことから、IT人材の数を増やすことは、今後の日本の経済成長戦略の中で急務のミッションです。
今後社会に出る上で、プログラミングが必須スキルになっていき、それに合わせて、義務教育課程は社会で必要とされる能力が定義され、教育に落とされていきます。
②技術的変化:IoT(モノのインターネット化)、クラウド、ビッグデータなど応用技術が活用
これまでは教育の現場においては、基礎技術の研究が中心となっており、応用技術研究は大学院以降で行うケースが多い状況でした。しかし、技術革新により、IoT(モノのインターネット化)、クラウド、ビッグデータ、人工知能(AI、ディープラーニングなど)など先端技術についても、企業がAPIとして公開したり、簡易的に扱えるモジュールが一般消費者も購入できるようになったりした背景から参入障壁が下がってきています。
こういった新しい技術についても扱える人材(スキルという以上に、知的好奇心も重要ではありますが)が重要視されていくことにより、採用を司る人事担当者は、そういった幅広く技術的な素養を見極められるようになっておくことが求められます。
③経済的変化:エンジニアは売り手市場であり、圧倒的なエンジニア不足が続く
すでにWebメディアや新聞でよく見るテーマなので、もうあえて数字を述べはしませんが、世界でも日本でも、エンジニアは不足していきます。スキルフルなエンジニアの求職者を獲得すること自体難易度が高くなっていきますが、人事部でエンジニアのスキルを見極められるようになることは、これからエンジニア採用を成功させる企業にとって緊急度、重要度が共に高いテーマです。
業界を取り巻くこれらの外部環境の変化が、一時的なPR目的のコード採用から、本質的にエンジニアを理解・評価できるようになっていく人事体制のニーズへと変わってきたのではないでしょうか。
コード採用3つのメリット
さて、コード採用の外部環境についてここまで語ってきましたが、ぶっちゃけどんな効果があるの?メリットは何があるの?というのを理解してからどのくらいのスパンで効果測定をしていくかを考えてから導入することをオススメします。以下コード採用を導入する上で、3つのメリットがあります。
①現場エンジニアと人事の共通指標ができる
現場のエンジニアからすると、通常業務がある中で不定期に面接に入ることが多いので、もしも現場が求めるターゲットと全然違う求職者が面接に上がってきたら「なんでこんな人通したんだ」「人事が機能していないんじゃないか」と思われてしまうケースも少なくありません。また、逆も然りで、人事ではこんなに集客をして、エンジニアに面接調整しているのに、エンジニアが何かしら理由をつけて見送りにしてしまい、自分の成果を出せていないという相談を受けることもあります。よく誤解しがちなのは、優秀層が集客できる、紹介してくれるイベント会社や紹介会社を使えばいいという結論に至ることなのですが、これは根本的な解決となっていません。毎年そのイベント会社や人材紹介会社も同じように母集団を集められる訳ではないので、その会社がなくなってしまったら、それにひきずられて採用がうまくいかなくなってしまいます。
このようなケースに陥ってしまった時に重要なのは、「現場エンジニアと人事の共通指標を作ること」です。一般的に、採用をする上で、見られる項目としては「スキル」「スタンス」「ナレッジ」があり、面接では、スタンス、ナレッジの確認は人事で行うものですが、スキルについてはエンジニアに頼むより他ない項目です。社内でコード採用を実現することで、このスキルにおいての軸を現場エンジニア、人事の間でつくり、選考にあげるべき人、選考にあげるべきでない人をお互いで見極めることができるようになっていきます。
②自社のスキルペルソナに合致した求職者の魅力づけ(アトラクト)に時間を集中できる
会社の規模がある程度大きくなっていくと、人事の仕事は、「自社のペルソナに合った方を採用する」ことから、「母集団から自社に合いそうな方をふるいにかけていく」という作業になってしまいがちです。
これをうちのチームでは、「不採用活動(一定の母集団の中から自社に合いそうな人をスクリーニングするために、落とすことを前提とした活動」と呼んでいます。
しょうがないことかもしれませんが、大きな規模になったとしても、自社に合った人に時間を使える(魅力づけ、アトラクトができる余裕を作る)ことを意識した時間の使い方ができるようになることが採用成功の秘訣です。
③客観的なスキルデータにより、後任の人事担当に引き継ぎやすい
人事担当者もずっと毎年採用活動に関わっていることは少なく、マネージメントや経営企画、HR全体を見るようにキャリアアップをしていくことがあります。特にIT業界において、人事は2〜3年で変わってしまう場合も多いので、後任への引き継ぎが重要になります。 しかし、引き継がれるのは、採用人数コミット数と採用フローについてのハード面だけで、どのようなスペックの人材かといったソフト面のイメージについては共有がしづらく、採用担当者が変わるだけで、毎年の採用の量・質共に落ちてしまった、なんてこともよくご相談いただきます。
重要なことは、このソフト面の共有を仕組みでカバーできることです。コード採用は毎年たまるソースコードデータが客観的指標となり、自社で採用すべきスキルフル人材を明確化します。
事例紹介
最後に、現時点で、コード採用を打ち出し取り組んでいる企業例について、ご紹介しておきます。●リクルートコミュニケーションズ
エンジニア採用はコーディング試験からスタートします。
エンジニアの書くコードがプロダクトとなり、同時にプロダクトの価値、競争力になると考えています。
優れたコードを書けるエンジニアを発掘するために、コーディング試験を実施しています。
https://www.rco.recruit.co.jp/career/engineer/entry/
●LINE
【2018年度”技術職”新卒採用】何回も受験できる”Re-Challenge制”を実施します。また、採用を通年採用化していきます。
http://line-hr.jp/archives/48719074.html
コード採用で、まだまだ成功事例が業界の中でのナレッジとなっていない現状にありますが、今後こういった企業が継続してデータを貯めていくことで、業界全体のスキルを底上げしていくことにつながるのではないかと思います。
終わりに
いかがでしたでしょうか。今回は、「コード採用」をテーマにして、これまでのコード採用と再燃し始めたコード採用について、またそのメリットについてご紹介させていただきました。
trackは、上記コード採用をスタートするための最適なツールを目指しており、運営チームは現場エンジニアと人事担当者で共通のスキル指標をつくりながら、エンジニアの本質(技術)をアピールしやすい組織作りを作っていくサポートをさせていただきます。